短歌と妄想

短歌鑑賞ブログです!と言いつつほぼ読書日記です。

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いい流され方

友達がオススメしていた『好きなようにしてください』楠木建著を読みました。とても面白かったです。

 

 

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

 

 


若者から寄せられた人生相談に、著者がガチで解答しています。


ベンチャー企業に行くべきか、一部上場に行くべきか。海外に行くべきか、とどまるべきか。といった類の質問が多くて、それらに対し著者は一貫して「はい、好きなようにしてください」と解答していました。


「このパターンの質問また来ましたね」「このような問いは立てても、答えようがないのです。行ってみてみないとわからないのです。」「よく知られたイメージで予測しても、それが当たるとは限らない。東大にも東大らしくない人たちはいるし、オックスフォードにもオックスフォードらしくない人たちはいる」というような感じ。でも、同じパターンの質問困ると言いつつ、毎回著者の話芸で読ませます。すごい笑えます。


「行ってみないとわからない」ということについては、コラムも設けられていました。


未来志向が強く、目標に向かって突き進む人、夢に「予定の日付」をつける人たちがいます。でも、著者自身はそういうことに興味が持てないと言うのです。なぜなら、人生の予定を立てたって、その通りに行くわけないから。


人生とは、流されるほかないものである。ただ、いい流され方と悪い流され方がある、といいます。


「いい流され方」として、著者が電車で出会った若者の話を例に挙げていました。


その若者はアメ車と古めのロックが大好き。まずは、アメ車専門の会社に整備士として就職しました。


5年経ち、その会社になんの不満もなかったのですが、仕事内容の割に給料が良すぎる、これを一生続けるのはなんだかなぁ、と思って退職。


次に彼女と結婚話が出たこともあり、地元の工場に就職。正社員の道もありうるといわれ入ったのですが、働いていると自分自身を「歯車どころか歯車の歯」のように感じてしまい、これでは自分はもたないなぁ、と思って退職。


そして次に地域密着型の広告代理店に就職。フリーペーパーを発行する会社で、そのペーパーを読者に「手渡し」することにこだわっていました。高齢化社会のニーズに合致して業績もなかなか好調、やりがいもある。若者は「この仕事は一生続けたい」と思うようになったのです。


著者は、整備士を辞めるところがイイ、と言ってます。自分の「なんだかなぁ」という感覚を大事にしているからだそうです。結婚がきっかけで退職したように見えるけど、それだけではないんですね。


遠大な夢や目標がなくても、自分の居場所にはたどり着ける。


普段から自分の感覚を大事にしておいて、何かの流れとタイミングが合ったらすかさず決断すればよい。なかなかタイミングが来ないなら、きっと今は準備期間。


そういう風に考えればいいのかなぁと、理解しました。私も夢や目標が全く持てないタイプなので、もうなんだか、200%共感してしまいました。