短歌と妄想

短歌鑑賞ブログです!と言いつつほぼ読書日記です。

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「タイミングは大事よ」

あるとき、ある人から、質問を受けました。その人はある事実を、恩を受けた人にまだ打ち明けていない。裏切っているようで苦しいが、話すと全部ダメになる気がしてこわいと。

はっきりいって本に載ってない類の質問で答えがない。しかしこの人は追い詰められていて、私はなぜかこれに、ぜーーったい答えなきゃいけない。

次の瞬間、私は思いがけないことを喋り出していました。「タイミングは大事である」とまくしたてるように語り出していたのです。

その人は納得してくれて、自分でもこの答えは正しいと確信が持てたのですが、この話が自分の頭の中のどこから来たんだろうと不思議でした。

随分たってようやく思い出しましたよ。20代のころくりかえし読んでいた、江國香織さんの本「こうばしい日々」です。

 

こうばしい日々 (新潮文庫)

こうばしい日々 (新潮文庫)

 

アメリカで暮らす日本人の少年が、クラスメイトに差別的なことを言われ、かっとなり、相手を殴って取っ組み合いのケンカになる。ケンカの後、少年は担任の先生に「あいつがこれこれこう言った、だから殴ったんだ」と訴えます。それに対する先生の答えがこちら。

 

タイミングは大事よ。
空砲を撃つのはバカげてるわ。

 

当時この先生のセリフにシビれまして、くりかえし読んだのでした。

20年ちかく前に読んだ本のフレーズが、とっさに口から飛び出てきたのか!!なんかちょっと恐くもある…(汗)と思ったのでした。